これは誰の物語?


7歳と5歳の子どもたちが、今日も今日とてケンカをしている。

カードゲームでズルをしたとか、してないとか、

足を踏まれたとか、踏んでないとか。

「今、俺に向かって変な顔しただろ」とか。

子どもを見ていてつくづく、

兄は妹にとっての兄ではなく、

妹は兄にとっての妹ではなく、

どこまでも、彼は彼の、彼女は彼女の

物語の主人公なんだな、と思う。

まだ、自分が生まれていなかった時のことを家族で話したりすると、

娘は、いつも、ショックを受けたような、呆然とした顔をする。

その世界に、自分がいなかったことに。自分がいないのに、世界があったらしいことに。

そして、小さい声で、「ああ、あのときね。知ってる」という。

目ざとく聞きつけた兄は、「知ってるわけないでしょ、生まれてないんだから」と言って

またケンカが始まるわけだけど。

そしてわたしもまた、

子どもたちにとって重要な脇役であるということを

意識しながらも、

わたし自身の物語の主人公でしかない、と思う。

悪いけど、この物語の主人公は、わたしなのだ。

だからこそ、ha-haになった自分を考える。


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© since2019 by Yasuko Tamaiko